三十路になった発達障害児の心に浮かぶよしなしごと

ADHDとASDを脳内に引っさげて今日もブレーキのないまま止まるかぶつかるまでアクセルを全開にするんだ。


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【ネタバレ満載】ドラゴンクエストユアストーリー感想

※今回もずっとネタバレのターンです。
ちゃんと回避つけとくから踏んでも文句は聞かない!!

というわけで暑さに負けてました。たどっちです。
夏バテと発達障害の関係は改めて書きたいと思いますが、今回はちょうど今(2019年8月10日現在)見てきたドラクエの映画の感想を書きます。
何度も言うけどネタバレ注意な!!

●飛ばしてもいい見に行くまでの背景部分
幼少期の私にとってゲームとは遠きに有りて思うもの、でした。
が、親のパソコンを(小3にして親が使わないのをいいことに奪って)手に入れたことで、事情は変わります。あと中学生のときにインターネット。
フリーゲームならやり放題!
オフラインでも遊べる!
部屋でも遊べる!
そしてゲーム禁止主義の親にバレない!

そして大学時代に至り、スマホを手に入れたことで我がゲーム全盛期を迎えます。
オフラインではTRPGをやるし。
オンラインではソシャゲもできるし。
スマホの名義を自分に移したから課金もできるし!!
はーやっぱりゲーム最高だな。

と言って今に至るのですよ。
ちなみにドラクエ5は、私が唯一自分でクリアしたドラクエシリーズです。ビアンカでした。いやあのおねーさんよ!っていう強引系のぐいぐいタイプに弱いんだー。可愛いんだー。

ま、しかし映画はあまり見ない派ですし、ユアストーリーはスルーの予定でした。
なので評判も見たしネタバレレビューも見て、見なくていいかなと思ったんですよ。
しかしそこで飛び出す夫。

ビアンカと結婚して子供が生まれる部分はどうしてるんだ、VRゲームという設定らしいが、どうやって最後まで『現実だと気付かせない』でビアンカとの間に子供を作ることが出来てるんだ、それを見るために行かねばならない」

とか言い出したので!
私は颯爽と便乗を決めました!!

問題作はやはり複数人で見に行って語り合うべきなんだ……まどマギ新編でもやったやつだ……。


●第一声
……良いところがありすぎてオチがあまりにも残念。


●感想もろもろ
ぶっちゃけ評価は分かれてますけどオチまでのストーリー部分は普通にアリアリのアリなんですよ!私は!!
どうせストーリーはドラクエ5履修前提だと思います。全くストーリー知らない人はわからないと思います。
しかしやったことある身からすると割とポイントは押さえてる。
レヌール城は入れてくれなきゃヤダヤダとか、細かな部分はありますが趣味の域かなとは思うんですよもうこの辺。
あ、でもオープニングでマーサが魔物に攫われたって入れるのは許されないな!あれは普通に映画でもあとから分かる方が美味しいし、お前の母さんは生きているって死に様に言われても!今まで一緒に探してたからそうだと思ってるとしか言えないよ!

あとは、「知ってて見ればオチへの伏線」らしきものは多かったですね。
モンスター倒したときにゴールドとかになるとことか。
結婚相手選ぶときの深層心理に入るやつとか。
あるけどさぁ、それで初見で推測するのは不可能って感じですよね。
初見の犠牲を経てから後進が切り進んで行くの、それむしろ艦これのイベントとかソシャゲ系のやつだ……と思うな、内容とは全く関係ないですけど。

さて、ビアンカとフローラです。
ぶっちゃけ両方むっちゃ可愛いです。
可愛すぎるくらい可愛いです。
しかしだからこそ私は許せない。

フローラにしようと自己暗示かけたら、アンチ自己暗示プログラムが動くようにしてんだろ!!
許さんぞ!!それもプレイヤーの自由意志だろうが!!

あとビアンカはなんかもう釣られ泣きするほど可愛かったし結婚してからも可愛いしゲレゲレを乗騎扱いしてるのかっこよすぎなので最高なんですが、それを裏付けるエピソードとしてのレヌール城がないのがあまりに痛いです。
結局ビアンカのエピソードが脳内補完になっちゃう。

アクションは最高でした。
太公望の打神鞭かよってノリでバギマ使う主人公なかなか良かった。
ゲレゲレも跳ねる!スラリンも活躍する!欲を言えばあのアクションでピエールが見たかったですが、バリバリ可愛く跳ねまくるスラリンとゲレゲレ騎乗で魔法ぶっ放すビアンカが素晴らしかったから補完します……。

息子も可愛かったし、天空の剣を抜くとこもあれで私は悪くないかなと。
娘オミットは悲しいけれど仕方ないかな……長くなるのは否めないですし。娘強いけど。
しかしストロスの杖を投擲すんのか!2回とも!!ってのは。面白かったです。多分そういうアイテムじゃないよ息子ー!!いやイケてたけど!両方石化解けたけど!


●オチについて
そもそも現代のゲーマーは、ゲームはもう一つの現実と認識してないんですよ。
ゲームは現実を彩る生活の一部とか、趣味とか、そういうものであって。
「大人になれ」って言われても「いや大人だからこのゲームに自分の意志と稼ぎで金かけてるんだが?」って秒で返せてしまうわけです。

悲しいかな、今回のメイン視聴者は多分そういうゲーマー達だったんですよね。
だからラスボスのセリフ、響かないんです。
しかもウィルスをワクチンで治療しただけだから理論的には倒せてないんですよ。
あれ、論破しなきゃいけなかったんです。正論で。

そもそもゲームは現実の一部だとしても虚構。それはおそらくみんな承知してるのです。
だからってその世界観を壊すウィルスも虚構でしょ?
なら、人を幸せにする虚構と人を不幸にする虚構の、どっちが「大人」の作るものとしてふさわしいのか。

人の成果物を、人の好きなものを壊すことしか意味を見出だせない天才プログラマー?それこそ「大人になれ」。
それで、良かったんです。

ゲームはもはや子供のおもちゃではない。
子供から大人まで、自分の好きなものを選び、好きな方法で楽しむべきおもちゃなんです。

だから、響かなかった。

正直、普通にミルドラース倒して平和になれば良かったんですよ。
エンディング普通にやって。
結婚ワルツ流して!!
ロト・天空シリーズナンバーワン幸せな未来が見えるエンディングなんやぞ!!5は!5は!!!

それをあえて改変したところこそが、ゲームの力を、ドラクエ5の力を信じていなかったに違いありません。
つーかプレイしたら余計なものいらないと考えると!思うな!!

結局、安くなっちゃうんですよ。映画はフィクションですが、さらにあのオチを持ってこられるとメタフィクションになっちゃう。
つまりあの選択もビアンカの涙もフローラの諦めも!!虚構なんです!プログラムになっちゃうんですよ!!
これは「映画はフィクションである」とは全く異なる問題です。映画の中ですら、それは単なるプログラムという無機質に堕ちたのです。
まさに「所詮ゲーム」になってしまったのです。

例えばソーシャルゲームアイドルマスターシンデレラガールズ」を私はプレイしています。
無論、彼女達アイドルは実在などしていません。
それでもゲームを起動したら、そこには彼女達がいるんですよ。私はスマホの画面を挟んでいてもプロデューサーなのです。
虚構だとわかっていても、「虚構の中で描かれる物語」を自分のものとして楽しんでいるのです。

フィクションってそういうものなんですよ。
その世界の中では真実であるからこそ、フィクションとして、物語として深みが出るんです。

というわけで私は「ヒロインの心をプログラムにしてしまったあのオチを許さない」と言い続けようと思います。

なおあのVRゲームのシステムについては、真面目に考察するかも!しれない!!
というわけで今回の考察を終わります。