三十路になった発達障害児の心に浮かぶよしなしごと

ADHDとASDを脳内に引っさげて今日もブレーキのないまま止まるかぶつかるまでアクセルを全開にするんだ。


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発達障害と共に生きる人生~ファンタジー編~

真面目なタイトルに見せかけて!全力でフィクションを叩き込む!!

発達障害もいろいろあるし、混合する面もとてもあるわけですが、とりあえずADHD注意欠陥多動性障害)・ASD自閉症スペクトラム)・LD(学習障害)の3つに類型化していきたいと思います。

 

ちなみにここでのファンタジーは「だいたい西洋的な文化をベースに多神教~汎神信仰あたりの宗教観をぶち込んだ、中世ヨーロッパ風と言いながら技術や価値観はルネサンスより後のものがメイン」みたいないわゆる「剣と魔法の」的な和製ハイファンタジーの世界観として考慮したいと思います。作品で言うとウィザードリィとかロードス島戦記とか……最近だとなんだろう、アルスラーン戦記とかですか?完結するそうですね!田中芳樹先生創竜伝もお願いします!!

(※なおこの記事は2017年に下書きしていたものを再利用したものです)

 1.ファンタジー人生LD編~ぶっちゃけ農民とか遊牧民なら問題になりづらそう~

まぁほら、ファンタジーだと割と家業によって人生が決まるわけで、そうなると識字率が低い農民や遊牧民だったら全然困らない可能性もあります。算数障害でも、誰かサポートにつけるなりすればなんとかなるというか。

もちろんその辺を付け込まれて詐欺とかに遭う可能性はありますが、それはもうLDじゃなくても受けられる教育水準が低い以上、身分としての弱点ですからね。

 

ちなみにディスレクシア(読み書き障害)だと生まれた家が貴族とかになると一転しまして、知能指数には問題がなくても知的障害とみなされて廃嫡されるとかよくありそうです。

政治に於いては読み書きは必須ですからね……。

算数障害ならまだその辺りをサポートしてくれる人がいればいいと思うんですが、商人の跡継ぎとかに生まれた算数障害は同じようなきつさがありますよね。

大商人の嫡子であっても丁稚身分から抜け出せなかったり、修道院にぶっ込まれたりしそうです。ディスレクシアの貴族の子も多分修道院かな……。

知識階級のLDも割と致命的ですね、知識の伝達が書物によってできないわけで。でも文字を持たない部族が口伝で伝えてるとかだと、逆に強いんじゃないかと思います。あくまで問題があるのは読み書きなので、耳で聞いた文章の理解力や記憶力には問題ないはず。魔術師は正直才能というか魔力次第なのであまり血縁で跡継ぎ決めないような気がするし、その魔術が系統立ってるタイプなのか直感とかで使うタイプなのかとかで全然違うし、精霊との対話能力が一番大事、みたいなのだとトップクラスの実力者がLDってこともあるかもしれないなーと。

 

そうなってくると、やっぱりLDの人生を決めるのは生まれた階級の識字率か数学的素養の高さですよねぇ……いやある意味では『低さ』かもしれない。

なお階級から外れた者の受け皿はだいたい修道院とか神殿とかの宗教施設だと思います。神聖魔法の才能があろうがなかろうが、神格が実在する世界ですのでおそらく神の加護というものを重視するでしょうし、宗教施設としても貴族や大商人の子を受け入れればある程度の寄進が見込めるのでWin-Winというか。

だから多分支配階級とある程度関わりの多い宗教に入信させられることが多そうですが、本人の趣味嗜好適性その他によって実家と袂を分かってマイナー宗教なり権力と対立する宗教に入信する人も割といるんじゃないかな。外れ者で苦労してきたならなおさら……大地母神系の神殿とかはそういうパターンのLD持ち神官が結構いるかもしれませんね。

 

2.ファンタジー人生ASD編~知識階級出身と魔術の才能が最強の武器~

まず農民と貴族のどちらでも割と苦労しそう。それがASDの宿命な気がします。

もちろん本人の持って生まれた特性によるでしょうけど、とりあえずみんな苦手そうじゃないですか。空気読むの。

閉鎖的な農村の空気を読むのも、陰謀まみれの宮廷の空気読むのもめっちゃ苦手そうじゃないですかASD

 

ちなみに逆に狩猟民は「空気読めない奴を1人入れる」とかって風習があったりするらしいので、結構ちゃんとした地位を持てそうですよね。

遊牧民や狩猟採集民は割と部族の流動性も高いしなぁ。

 

あとは知識階級に生まれた時、もしくは魔法の才能を持って生まれた時、ASDはファンタジー世界で一番上手くやっていける気がします。特に魔法の才能。

たいていのファンタジー世界で、よほど妙なシステムの魔法じゃない限り、魔法の発動やアイテム作成ってある意味同じ作業が必要になると思うんですよね。毎回発動手順が違う魔法ってあまり聞かない。いや精霊とか妖精の力を借りる魔法は「いちいち交渉して力使ってもらってます!」って場合もありますけど。

とはいえ「作業の正確性」となると割と得意なASDの人は多そうですし、あとは環境的にも図書館に引き込もれるのはハッピーが強いと思うんですよ!もしくは伝承に触れまくったり。

信仰に対して傾倒できるのであれば聖職者も有りだと思います。神聖魔法を使えるクレリックなら尚更。神の実在する世界であれば「信仰と理論性」が矛盾しない可能性も高いので、ASDと宗教の組み合わせも結構いけるんじゃないかと思います。

あと錬金術師とかいろいろ可能性はありますが、やっぱり都市に生まれた方が基本は有利かな……魔法使いの弟子として見出される可能性とか的に……。

逆に農村で毎日同じ農作業をしていれば認められる、って場合はそれもそれでやっていきやすいかもしれないです。結局割と特性によって違うとしか言えないなー!なんか空気読むことを要求されるほどに大変というのは思います!

 

3,ファンタジー人生ADHD編~王になるか死ぬかしかない~

このタイトルひどいと思ったけど真理だと思わなくもない。

ADHDの人って「冒険者」っていう選択肢があったらとりあえずそこ行っちゃうと思いませんか?一攫千金にしろ冒険への憧れにしろ、動機は何であれとりあえず。

そして冒険者と言えばもはや生きるか死ぬかじゃないですか。

無論冒険者になろうなんて奴らにADHDが少ないはずがないので、基本仕様として「冒険者は割と不注意である」ということが言えるでしょう。冒険者のパーティに指差し確認は外せない習慣になるはずです。できれば盗賊は2人置いて交互にチェッカーをやらせるといいと思います。罠ちゃんと外せてるかとかな!

まぁそれでも最初の冒険から半数以上は帰らず、3回目の冒険までには9割が死に、その中でようやくノウハウを掴んで何とか生き残っていた冒険者達は気付いたら国で、もしかしたら世界で1,2を争う実力者になった挙げ句、ぽろっと暗殺されたりします。

だって貴族に取り込まれて上手くやっていけるかって言ったら多分やっていけないもん……。

 

そうなったらもうやるべきことは天下取りじゃないですか。

新規開拓でもいいですが、とにかく王国ですよ。自分の。マイルールで生きていける王国を作るんですよ。

だから建国王はだいたい出身が冒険者なんですよ違いない!!

なおその途中で戦死したりとかもあるので結局生き残った時にはもはや王です。

大往生するにはキングになるしかないのです。多分。

 

なお「日常生活が変動の連続」である遊牧民とか行商人とかはADHDやっていけそうですよね。ゾーンに入った時の集中力が高いと狩猟もいけそう。

つまりやっぱり遊牧民ってのは発達障害の理想の生き様なのではないでしょうか。多分。割と特性どれでも行けそうだしな!

という割とてきとうなまとめをして、てきとうに終わろうと思います!